「ムラの戸籍簿」研究会について

「ムラの戸籍簿」研究会は、2009年4月に発足した、「ムラの戸籍簿」(=各国ごとの「郷村表」「郷村名郡別世紀別初出表」)を作成し、その成果を共有・発信していくための研究会である。構成員は、大山喬平氏(京都大学名誉教授)を中心に、大山氏がかつて教鞭をとっていた大谷大学大学院・立命館大学大学院の院生(卒業生を含む)、京都大学、愛知県立大学、奈良大学、首都大学東京、東京大学の院生・卒業生や教員などである。主な活動内容としては、①各自で国を分担して「戸籍簿」を作る、②1ヶ月~2ヶ月に1度例会を開催し、作業状況の確認をする、③作業過程で発見・考察した内容について、例会の場で研究報告をする、の3点が挙げられる。具体的な活動の様子については、「ムラの戸籍簿」研究会公式ブログhttp://muranokosekibo.blog.fc2.com/ )をぜひご参照いただきたい。

 研究会のこれまでの成果については、すでに、「ムラの戸籍簿」を国ごとに提示した製本冊子『ムラの戸籍簿――古代・中世史料に初出する郷・村名――』(2010年4月刊行、2012年9月に増補版刊行)にまとめている。しかしその後も続く作成作業により、データ量が膨大となってきたことなどから、研究論文集『古代・中世の地域社会―「ムラの戸籍簿」の可能性』(大山喬平・三枝暁子編、思文閣出版、2018年9月)の刊行を機に、冊子媒体ではなくWeb上でのデータベース公開を行うこととした。今後、作成がひとまず完了している国の「戸籍簿」から、本Web上で随時公開していく予定である。

 なお本研究会の活動に際し、科学研究費補助金・基盤研究(B)「郷・村のデータベース作成にみる日本中世の地域社会」(研究代表者:三枝暁子、研究分担者:鎌倉佐保・上川通夫・川端泰幸、連携研究者:春田直紀・花田卓司、研究協力者:大山喬平、2014~2018年度)の採択を受けている。ついで、科学研究費補助金・基盤研究(A)「郷・村名初出データにみる日本中世の民衆社会」(研究代表者:三枝暁子、研究分担者:鎌倉佐保・上川通夫・川端泰幸、花田卓司、服部光真、連携研究者:春田直紀、柳原敏昭、研究協力者:大山喬平氏、木村茂光氏、2018~2022年度)の採択も受けている。

 全68か国にわたる「ムラの戸籍簿」の完成は、遠い道のりであり、未だ手つかずの国がいくつもある。皆様の御支援・御協力を仰ぎながら、今後も「戸籍簿」の完成、その成果のWeb公開、さらには村落史研究の開拓と深化に向け、研究会メンバー一同努力を重ねていきたい。


2018年9月15日 「ムラの戸籍簿」研究会事務局     
大欠 哲     
門井慶介     
花田卓司     
吉永隆記     
三枝暁子